目次

スタッフサービス・エンジニアリング様向け

ハンズオンガイド1日目 生成AIに入れてよい情報の仕分け

業務で扱う12件の情報を、生成AIに入れてよいかで3段階に仕分けます。加工すれば出せる情報は自分で匿名化してから、Geminiに週報の下書きを作らせます。

2026年11月17日(火)オンライン(ZOOM) 個人演習 [40min]GeminiのアイコンGemini
Giveryのロゴ
01

本日のゴール

生成AIに業務の情報を入れる前に、何をどこまで渡してよいかを自分で決められるようになります。

本日の学び

  • 業務の情報を、社外可、加工して可、入れないの3段階に仕分ける
  • 社名、人名、連絡先、サーバー名、金額を置き換えて匿名化する
  • Geminiの答えをうのみにせず、自分の判断と職場のルールで確かめる

作るもの

記入した仕分けシート.xlsxと、自分で匿名化した作業報告メモ_匿名化後.txtの2つです。どちらも配布フォルダの中に保存します。

匿名化後の作業報告メモの見本
作るもののひとつ、匿名化した作業報告メモ。配布の見本と同じ形になれば完成です
02

当日の流れ

全体で[120min]です。前半の講義で攻撃と事故の事例を見てから、後半のハンズオンで手を動かします。

枠中身形式時間
S01本日の到達点と進め方講義[10min]
S02生成AIが変えた攻撃講義[25min]
S03社内のAI利用に潜む穴講義[25min]
S04ハンズオン 生成AIに入れてよい情報の仕分けハンズオン[40min]
S05ふりかえりと次回まで講義[10min]
閉会質疑応答[10min]

進め方

  • 講師が画面を共有し、同じ操作を見せながら1STEPずつ進めます。
  • 質問はZOOMのチャットに、STEPの番号と、画面に出ていることを書いてください。
  • 各STEPの[Nmin]は目安です。時間になったら、講師が次のSTEPへ進めます。
  • Geminiに入れるのは、配布フォルダの架空の情報だけです。自分の会社や顧客の情報は入れません。
  • シートとメモは提出しません。自分の業務のことをそのまま書いて構いません。書いたファイルは、社外の人に送らずに保存します。
03

始める前の準備

配布フォルダを開き、Geminiに文面を送れることを確かめてから演習に入ります。

配布フォルダを開く

  1. 教材サイトの「配布物」から、day1_handsonのZIPをダウンロードします。WindowsとMacで別のZIPです。
  2. ZIPを展開し、デスクトップに置きます。
  3. day1_handsonフォルダを開き、中身を確かめます。
展開したday1_handsonフォルダ。01_情報の仕分け、02_匿名化、03_参考の3つのフォルダが並んでいる
展開した配布フォルダ。ブラウザで開いた画面で、Windowsのエクスプローラーでも同じ名前が並びます

Geminiに文面を送る

  1. Chromeでgemini.google.comを開きます。ログインしなくても使えます。
  2. このガイドの黒い枠の右上にあるコピーを押します。
  3. Geminiの入力欄に貼り付け、<ここに…>の部分を配布ファイルの中身に置き換えます。
  4. 入力欄の右下にある送信ボタンを押します。
ログインしていない状態のGeminiの画面。中央に入力欄がある
ログインしていない状態のGemini。中央の入力欄に文面を貼り付け、右下のボタンで送ります
Tips:同じ文面は、配布フォルダの00_コピペ用_当日使う文章.txtにも入っています。ガイドを見失ったときは、そちらからコピーしてください。
04

S04 生成AIに入れてよい情報の仕分け

[40min]個人演習

ねらい

生成AIに業務の情報を入れる前に、自分で3段階に仕分ける判断を練習します。加工すれば出せる情報は、自分で匿名化してからGeminiに渡します。

できあがりの目安

  • 仕分けシートの12件すべてに、段階と理由が入っている
  • 匿名化したメモに、メールアドレス、電話番号、IPアドレス、サーバー名が残っていない
  • 週報の下書きを、元の名前に戻す作業を手元のメモ帳で行った
仕分けシートの12件に、社外可、加工して可、入れないのいずれかと理由が入った記入例
仕分けシートの記入例。C列に段階、D列に理由が入っていれば、STEP 2までは済んでいます

使うファイルと作るファイル

区分ファイル使い方
使う01_情報の仕分け/業務で扱う情報12件.txt仕分ける12件の情報
使う01_情報の仕分け/仕分けの3段階.txt3つの段階の意味
作る01_情報の仕分け/仕分けシート.xlsx段階と理由、Geminiと違った点を書く
使う02_匿名化/作業報告メモ_匿名化前.txt匿名化する作業報告メモ
使う02_匿名化/匿名化の置き換えルール.txt何を何に置き換えるかの決まり
作る02_匿名化/作業報告メモ_匿名化後.txt自分で匿名化したメモ。別の名前で保存する
使う02_匿名化/作業報告メモ_匿名化後の見本.txt答え合わせに使う見本
12件を読む→自分で仕分ける→Geminiと見比べる→メモを匿名化→Geminiで週報→元の名前に戻す

STEP 1 12件の情報と3つの段階を読む AIを開かない [5min]

Geminiを開く前に、仕分ける情報と判断の物差しを頭に入れます。最初に自分で考えることで、あとでGeminiの答えと比べられます。

  1. 配布フォルダの01_情報の仕分けを開きます。
  2. 業務で扱う情報12件.txtをメモ帳で開き、12件を読みます。
  3. 仕分けの3段階.txtを開き、社外可、加工して可、入れないの意味を確かめます。
業務で扱う情報12件.txtを開いた画面。1から12まで情報が並んでいる
業務で扱う情報12件.txt。常駐先のエンジニアが日々扱う情報を並べています
仕分けの3段階.txtを開いた画面。社外可、加工して可、入れないの説明が並んでいる
仕分けの3段階.txt。迷ったときに判断の基準として読み返します
ここまでできたら
  • 3つの段階の違いを、自分の言葉で言える

STEP 2 仕分けシートに段階と理由を書く AIを開かない [8min]

12件それぞれを、自分の判断で3段階に分けます。理由を1行で書いておくと、Geminiと答えが違ったときに見比べられます。

  1. 仕分けシート.xlsxを開きます。
  2. C列のセルを選び、社外可、加工して可、入れないのどれかを選びます。
  3. D列に、そう判断した理由を1行で書きます。
  4. 12件すべてに入れたら、上書き保存します。
記入前の仕分けシート。No、情報、仕分け、理由、Geminiの答えと違った点の5列がある
記入前の仕分けシート。C列は一覧から選べます。Excelがない方は、紙に番号と段階を書いても構いません
ここまでできたら
  • 12件すべてのC列とD列が埋まっている
手が止まったら開く

迷ったら、その情報が公開済みか、置き換えれば誰の話か分からなくなるかの2点で考えます。置き換えても中身が残るもの、たとえばソースコードは入れない側です。

STEP 3 Geminiの仕分けと見比べる [7min]

同じ12件をGeminiに仕分けさせ、自分の答えと比べます。答えが違った点に、判断の分かれ目があります。

Geminiに送る文面コピーしてGeminiの入力欄に貼ります
次の12件の情報を、生成AIのチャットに入れてよいかで3段階に分けてください。段階は「社外可」「加工して可」「入れない」の3つです。表の形で、段階と理由を1行ずつ書いてください。

<ここに 業務で扱う情報12件.txt の1〜12を貼り付けます>
  1. 文面をコピーしてGeminiの入力欄に貼ります。
  2. <ここに…>の行を消し、業務で扱う情報12件.txtの1〜12を貼って送ります。
  3. 返ってきた表を、自分の仕分けシートと1件ずつ見比べます。
  4. 違った点を、仕分けシートのE列に書きます。
Geminiの入力欄に、仕分けを頼む文面と12件の情報を貼り付けたところ
文面と12件を貼り付けたところ。右下の送信ボタンを押します
Geminiが12件を表にして、段階と理由を返した画面
Geminiは12件を表で返します。段階の列を、自分のC列と見比べます
ここまでできたら
  • Geminiと違った点を、E列に1つ以上書いた。違いがなければ「なし」と書いた
Geminiは職場のルールを知りません 10月27日に講師が試したときは、12件とも配布の見本と同じ仕分けでした。それでも、常駐先が「個人のアカウントには加工した情報も入れない」と決めていれば、加工して可の4件も入れられません。

STEP 4 作業報告メモを匿名化する AIを開かない [8min]

加工して可の情報を、自分の手で匿名化します。置き換えの対応表は手元にだけ残し、Geminiには渡しません。

  1. 02_匿名化の作業報告メモ_匿名化前.txtをメモ帳で開きます。
  2. 作業報告メモ_匿名化後.txtという名前で、別のファイルとして保存します。
  3. 匿名化の置き換えルール.txtに沿って、社名をA社とB社に、人名を担当者1と担当者2に置き換えます。
  4. メールアドレス、電話番号、IPアドレスを消し、サーバー名を「本番サーバー」に、金額を「約130万円」に直します。
  5. 書き換えた文だけを読み、どこの誰の話か分からないことを確かめます。
匿名化する前の作業報告メモ。架空の社名、担当者のメールアドレスと電話番号、サーバー名とIPアドレス、金額が入っている
匿名化する前のメモ。社名、連絡先、サーバー名、金額が入っています
匿名化の置き換えルール。社名、人名、連絡先、サーバー名、金額の置き換え方が並んでいる
置き換えルール。上から順に、1項目ずつ置き換えます
ここまでできたら
  • 匿名化後のメモに、@と電話番号とIPアドレスが1つも残っていない
  • 元の社名と人名が、A社や担当者1に置き換わっている

STEP 5 匿名化したメモで週報の下書きを作る [7min]

匿名化したメモだけをGeminiに渡し、上司へ送る週報の下書きを作らせます。

Geminiに送る文面コピーしてGeminiの入力欄に貼ります
次のメモをもとに、上司へ送る週報の下書きを300字以内で作ってください。メモに書いていないことは足さないでください。

<ここに、自分で匿名化したメモを貼り付けます>
  1. Geminiの左上にあるチャットを新規作成を押し、新しいチャットを開きます。
  2. 文面をコピーして貼り、STEP 4で匿名化したメモを貼って送ります。
  3. 返ってきた下書きに、メモにない内容が足されていないかを確かめます。
Geminiの入力欄に、週報を頼む文面と匿名化したメモを貼り付けたところ
文面と匿名化したメモを貼り付けたところ
Geminiが匿名化したメモから作った週報の下書き
返ってきた週報の下書き。A社や担当者1のまま書かれていることを確かめます
ここまでできたら
  • 下書きに、メモにない作業や数字が入っていない

STEP 6 元の名前に戻し、見本と答え合わせする AIを開かない [5min]

Geminiの下書きを手元のメモ帳に写し、元の名前に戻してから使います。戻す作業をGeminiに頼むと、元の名前をAIに渡すことになります。

  1. Geminiの下書きをコピーし、メモ帳に貼ります。
  2. A社や担当者1を、手元の対応表を見ながら元の名前に戻します。
  3. 自分の匿名化後のメモを、作業報告メモ_匿名化後の見本.txtと見比べます。
匿名化後の見本。社名はA社、担当者は担当者1、金額は約130万円に置き換わっている
匿名化後の見本。連絡先とIPアドレスが消え、社名と人名が置き換わっています
ここまでできたら
  • 元の名前に戻す作業を、Geminiではなくメモ帳で行った
  • 見本と比べて、消し忘れた連絡先がない

ここまでが必須です

STEP 1〜6が終わると、この演習の必須はすべて済みます。ここから先は発展で、時間が残った方と、研修のあとに続ける方が進めてください。

STEP 7 生成AI利用ルールで迷う場面を挙げさせる 発展

架空のA社の生成AI利用ルールをGeminiに渡し、派遣先で働くエンジニアが迷いそうな場面を挙げさせます。

Geminiに送る文面コピーしてGeminiの入力欄に貼ります
次の生成AI利用ルールを読んで、派遣先で働くエンジニアが迷いそうな場面を3つ挙げてください。それぞれ、ルールのどの項目で判断するかも書いてください。

<ここに 生成AI利用ルールの例_A社_架空.txt の本文を貼り付けます>
  1. 03_参考/生成AI利用ルールの例_A社_架空.txtを開き、本文をコピーします。
  2. 新しいチャットで文面を貼り、ルールの本文を貼って送ります。
  3. 挙がった3つの場面が、ルールのどの項目で判断されているかを確かめます。
Geminiの入力欄に、迷う場面を挙げさせる文面とルールの本文を貼り付けたところ
文面とルールの本文を貼り付けたところ
Geminiが、エラーメッセージをAIに入力する場面など、迷いそうな場面と該当するルールの項目を返した画面
Geminiが挙げた場面と、判断に使うルールの項目。項目の名前が正しいかは、ルールの本文で確かめます

STEP 8 事例メモで止められた時点を考える AIを開かない 発展

実際に起きた、生成AIへの個人情報のアップロードの事例を読みます。こちらはAIを使わずに考えます。

  1. 03_参考/事例メモ_生成AIへの個人情報アップロード.txtを読みます。
  2. どの時点で、誰が止められたかを3つ書き出します。
事例メモを開いた画面。パナソニックのグループ会社の事例の要点が並んでいる
事例メモ。会社の発表をもとに、経緯の要点を並べています

この演習とセキュリティの仕事

今日やったことセキュリティの現場での仕事担う人
12件の情報を3段階に分けた社内の情報の格付けと、AIに入れてよい範囲を決めるルールづくりセキュリティマネジメント、コンサルタント
メモを匿名化した個人情報を扱う業務で、渡す前に加工する手順を決めて点検する個人情報の管理担当、監査
Geminiの答えを見比べたAIの出力を、ルールと根拠に照らして人が確かめる仕組みを作るAIを業務に入れる担当者、セキュリティエンジニア

うまくいかないとき

Geminiが表の形で返してくれません

続けて「表の形で書き直してください」と送ってください。表が崩れて見えるときは、段階の名前だけを拾って見比べても構いません。

どこまで置き換えればよいか分かりません

置き換えた文だけを読んで、どこの会社の誰の話か分からなければ十分です。迷った項目は、置き換える側に入れてください。

05

よくある質問

Geminiの画面に、ログインを求める表示が出ます

ログインしなくても、入力欄に貼り付けた文面は送れます。「ログイン」のボタンは押さずに進めてください。Googleアカウントでログインしている方は、そのまま使って構いません。

Geminiの返事が、ガイドの写真と違います

Geminiの返事は、送るたびに少しずつ変わります。写真と同じ文になっているかではなく、STEPの「ここまでできたら」に書いた項目がそろっているかを見てください。

会社のパソコンでGeminiが開けません

常駐先や派遣元の設定で、生成AIのサイトが止められていることがあります。私物のパソコンかスマートフォンでGeminiを開くか、講師の画面を見ながら紙に答えを書いて進めてください。

配布フォルダのファイル名が、読めない文字になっています

WindowsとMacのZIPを取り違えています。展開したフォルダを消して、お使いのパソコンに合う方のZIPを教材サイトからダウンロードし直してください。

Excelが入っていません

配布のxlsxファイルは、GoogleスプレッドシートやNumbersでも開けます。紙に番号と答えを書いて進めても構いません。

書いたシートを講師に見てもらえますか

提出の仕組みはありません。自分のアカウントの守りのように自分だけのことなら、ZOOMのチャットで質問できます。職場の情報が入ったシートは、講師にも送らないでください。迷ったときは、派遣先の指揮命令者か上長に相談してください。